Director's Diary 名大高等研究院の日々

名古屋大学高等研究院の活動の一端をご紹介します。

ビーレフェルト大学訪問(1)

 11月14日から19日まで、ドイツのビーレフェルト大学の高等研究院、ZiF(Zentrum für interdisziplinäre Forschung、直訳すれば「学際研究センター」)を訪問してきました。ビーレフェルトといっても、パッと頭にその位置が思い浮かぶ方は少ないかと思いますが、ドイツの北西部、エッセンとハノーファーの中間くらいにある中規模の都市で、すぐ近くには音楽院で有名なデトモルトがあります。こちらが、旧市街の城塞の上から望むビーレフェルトの市街。煙突が、ちょっと邪魔ですね。ちなみに、今回はフィン・エアで名古屋からヘルシンキ経由でデュッセルドルフに飛び、特急でビーレフェルトまで行って、帰りは特急で逆方向のベルリンに出て、そこから帰国しました。

 

f:id:kleisthenes:20181221094158j:plain

 

 大学は、街の中心から少し離れた郊外(地下鉄が通じています)にあります。キャンパスには、ドイツの伝統的な大学のイメージを裏切る巨大な建物が連なっていて、これはなかなかの迫力です。すべての学部の建物が一つに結びつけられていますが、これも学際研究の拠点を標榜するこの大学のヴィジョンを体現しているのだそうです。ちなみに、今回は、ずっと快晴だったのですが、かつてここに留学していた同僚によると、こんな天気はとても珍しいとのこと。

 

f:id:kleisthenes:20181221093507j:plain

 

 大学附属の高等研究院は、どこも比較的歴史が浅いのですが、ZiFは1968年、つまりビーレフェルト大学が創設される1年前(!)に誕生しました。ここの特徴は、個人ではなく外部の研究グループに滞在の機会を提供して、ビーレフェルトの研究者と交流しながら、一定期間、討論と研究に専念してもらうという点にあります。

 

f:id:kleisthenes:20181221174004j:plain

 

 こちらが、そのZiFの建物です。後ろには、トイトブルクの森が広がっています。紅葉が、見事でした。

 

f:id:kleisthenes:20181221165223j:plain

 

 到着すると、昨年の名大での院長会議にも来てくれたマネージング・ディレクターのブリッタが、誇らしげに中を案内してくれました。こちらは、宿舎の内部。家族で滞在できるようにいろいろ工夫されていて(なんと、広い室内温水プールまであって、ちょうどフェローの子どもたちがバチャバチャ泳いでいました)、ちょっと羨ましかったです。確かに、こんなソファに座って静かにワインの杯を傾けていれば、新しいアイディアも豊かに沸いてくるというものでしょうね。

 

f:id:kleisthenes:20181221165632j:plain